サザエの食べ方

食材としてのサザエ

 

 

サザエの生息地は、東アジアの海水温が高い海域で、外海に面した磯に多くなっており、中国沿岸部や、暖流(黒潮)が強い日本列島太平洋側の九州~千葉県・外房周辺、対馬海流(これも暖流)が強い日本列島東シナ海側の九州~朝鮮半島南部、日本海側の新潟県辺りまでが捕獲地となっています。

 

サザエは殆どの場合、殻ごと焼いた壺焼きで食べるわけで、特に壷焼きはその代表となっています。刺身で食べるのは、やはり少数派のようです。

 

さて、食材としてのサザエですが、可食部100gあたりの主な栄養素は、タンパク質:19.4g、脂質:0.4g、カリウム:250 mg、亜鉛、2.2 mg、ビタミンB12などで、優良な食材にもなっています。

 

サザエの足の部分を生で食べると、コリコリした食感で硬いのですが、これはコラーゲンたんぱく質が多量に含まれているからです。ちなみにコラーゲンは加熱することでゼラチンになってやわらかくなります。

 

逆に、肝に近い奥の方は、刺身で食べるとやわらかいのですが、壷焼きにすると(加熱すると)硬くなります。この部分はミオゲンなどのたんぱく質であり、加熱すると硬くなる性質なのです。

 

貝類の旨みの特徴といえばエキス分ですが、サザエにはコハク酸がアワビの2倍も含まれており、ビタミン、ミネラル分も豊富に含まれています。このエキス部分も無駄なく食べたいものです。