サザエの食べ方

サザエの基礎知識

 

 

日本の食卓でサザエは非常に馴染みの深い食材になっています。サザエは漢字で「栄螺」、「拳螺」とも書きますが、巻貝の一種で腹足綱古腹足目サザエ科に分類されています。特に日本人では壷焼きでよく知られているので馴染みは非常に深いと思います。もちろん食材としても水産上の重要な貝の一つです。

 

小型のサザエを「姫サザエ」として売られることもありますが、実際にそのような種があるわけではなく、単に小さいサザエがこう呼称されているようです。

 

一般的なサザエは、殻は大型で、殻高、殻径は共に10cm以上にはなり、殻に棘がある有棘型と棘が無い無棘型があります。雌雄異体ですが、殻や軟体の外見からでは区別ができません。

 

全体に黒っぽい感じがするのは、体の表面に細かい線状の黒褐色の斑紋がたくさんあるためで、頭部には1対の触角、その基部の外側には眼があります。足はよく発達してかなりの筋肉質で、足の裏面(蹠面)は黄土色~橙色です。この足全体が左右2つに縦の溝で分かれ、左右に交互に動かすことで前進していきます。

 

サザエが棲んでいるのは、潮間帯から水深約30mまでの岩礁で、特に大型のものほど深所にいる傾向があり、浅い場所でも小型のサザエならたくさんいます。活動は夜行性で、夜は岩礁を動き回って、歯舌で海藻を削り取って食べています。